ジョンストンズ オブ エルガン|johnstons of elgin

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モダンヘリテージ

「モダンヘリテージ」とは、私たちのビジネスに内在する歴史と革新のバランスを表現するためによく用いられる言葉です。しかし、ジョンストンズ オブ エルガンを支えるファミリーにとってはどのような意味持つのでしょうか。ブランドを創業したオーナーファミリーの曽孫2人に、モダンヘリテージが何を意味するのかを尋ねました。

家族の価値

当社の会長を務めるジェニー・アーカートは、ジョンストンズ オブ エルガンの元オーナーであるエディ・ハリソンの曽孫であり、現オーナーファミリーの4代目です。一方、現在エルガン工場で3ヶ月間のインターンシップに参加しているソフィー・ジョージは、当社の創設者であるアレキサンダー・ジョンストンの仍孫(じょうそん、7代後の子孫)です。2人の女性は、会社や一族の歴史を両親や祖父母から意欲的に学んでいます。ジェニーは、モダンヘリテージとは、意義のある雇用を生むことで地域社会を支え、曽祖父母の価値観を引き継ぎながら、事業を前進させるための新しいアイデアを取り入れることだと考えています。

また、彼女は次のように話します。「エディ・ハリソンは1904年にジョンストン家の3代目のジュニア・パートナーとして入社しました。彼はテキスタイルデザイナーであり芸術家でもあるという、とてもクリエイティブな人でした。物事が機能するための背景にある科学に興味を持ち、当社のデザインチームが今でも参考にしているような精巧なデザインを生み出していました。彼はまた、とても親切な人だったと思います。ジョンストンズと地域社会を、働くにも住むにも素晴らしい場所にしようと尽力していました。最近、定年退職する同僚から聞いた話ですが、エディ・ハリソンは毎年カシミヤのセーターを2枚買って、そこに自分のイニシャルを刺繍していたそうです。彼は時代に先駆けて名入れの方法を試みていたというわけです」

ソフィーにとって、エルガンにある歴史的な工場は当社のヘリテージの一部であり、この工場の中で起きていることは現代性の発見につながると考えています。彼女は、「ある部門では3世代の機械が並んで動いています」「これらの機械は温かく迎え入れてくれるコミュニティであり、本当に誇りを感じさせてくれるものでもあります」と言います。また、過去のアーカイブにあるパターンは、モダンヘリテージのテーマを体現したユニークで現代的な製品を作るために、新しい手法で生まれ変わることが多いそうです。この点を念頭に入れて、ジェニーにアーカイブの中からリメイクしてほしい製品があるかどうかを尋ねました。彼女は、「1990年代には女性向けに、花柄や抽象的なデザインのインターシャ(編み機で象眼細工のようなはめ込み模様を作る柄編み)を増産しました。最近はカーディガンの人気が再燃してきたので、純粋にノスタルジックな観点から言えば、インターシャデザインのハイボタンカーディガンがいいと思います。私は今でも母が使っていたものを持っていますよ」と笑顔で話してくれました。

イノベーション

次に、モダンヘリテージの革新的な側面、つまり最高品質の繊維と新しく刺激的な手法から生まれる現代的な製品についてお話しします。ジェニーは2019年シーズンの「マルチレイヤー・ティシュー・カシミヤ・ブランケット・スカーフ」(4つのスカーフを一緒に編んで作った、魅力的なアイテム)について、次のように説明してくれました。「最軽量のカシミヤを使用しているため、オケージョンシーンにもぴったりです。イノベーションが生んだ家宝のようなアイテムと言えるでしょう」

女性の活躍

現在、このビジネスで女性が主導的な役割を果たしているということを、200年以上前に当社を創設したアレキサンダー・ジョンストンが知ったらどのように感じるでしょうか。ソフィーは、彼が驚いたのではないかと予想します。「彼にとっては信じられないことでしょうね。当時は女性の立場が今とは全く違いましたから。しかし、実際アレキサンダーは資金を提供してくれた姉(妹?)バーバラの存在なくして、ジョンストンズ オブ エルガンを設立することはできなかったはずです」

ジェニーは、今自分が会長として働く姿を曽祖父が見たら喜んでくれただろうと言います。「母はいつも私が様々な役職について働いていることを、曽祖父はとても誇りに思っているだろうと言っていました。私は1978年に生まれ、曽祖父は1979年に亡くなりました。しかし母によると、彼は私が生まれるのを心待ちにしてくれていて、エコーでお腹の中の赤ちゃんの性別がわかる時代ではなかったのに、私が女の子であることを予言していたそうです。彼はビジネスで女性が主導的な役割を果たすことに、とても協力的でオープンだったと思います」

未来のヘリテージ

ジョンストンズ オブ エルガンが2019年に創業222年を迎えるにあたり、ジェニーとソフィーは未来のヘリテージに目を向けています。未来の世代は、当社の歴史におけるこの時代をどのように振り返るのでしょうか。ホールガーメントテクノロジーの導入により、私たちの製品の多くは縫い目ながなく、快適性を高めることができるようになりました。カシミヤやメリノウールなどの最高級の繊維を使用して、非常に軽量な製品を作ることもできます。ジェニーは、私たちが日々品質を向上させ、常に革新を受け入れていることを説明してくれました。「現在、当社では協働ロボットの導入を検討中です。人員を削減するのではなく、彼らの仕事を支援するような形でテクノロジーを活用していけたらいいですね」

代々受け継がれてきた独自のクラフト技術が、ロボットの力を借りて行われる。これこそがモダンヘリテージの明確な形なのかもしれません。

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