ジョンストンズ オブ エルガン|johnstons of elgin

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カシミヤとウールの豆知識

SPILLING THE TEA ON CASHMERE & WOOL

高級繊維の専門家として、ジョンストンズ オブ エルガンではカシミヤ、メリノウール、ラムズウールについて記載させていただいています。しかし、これらの高級な糸の違いは、多くの方にとって少しわかりづらいかもしれません。特にオンラインで購入するお客様にとっては、実際の製品に触れたり、感じたりすることができないのでなおさらです。今回はセーターやマフラーを選ぶときや、単に誰かとおしゃべりするときの豆知識として、よく聞かれる質問をもとにカシミヤとウールの違いについてご紹介します。

−カシミヤとは、ウールのことですか?

私たちはよく「カシミヤはコットンですか?それともウールですか?」「カシミヤは何からできているのですか?」といった質問を受けますが、実はカシミヤとウールは、異なる動物の毛が原料となっています。カシミヤはカシミヤ山羊から、そしてウールは羊から採取されているのです。

当社のカシミヤは、モンゴル、中国、アフガニスタンで育てられているカシミヤ山羊の下腹部の柔毛から、丁寧にすき取られたものです。カシミヤの繊維は非常に柔らかく、羽のように軽く、中が空洞になっている「中空構造」によって、驚くほど効果的に暖かさを保つことができます。一方でウールは、毎年春に毛を刈り取られるオーストラリアのメリノ種の羊から調達しています。メリノウールの繊維は非常に柔らかく、暖かく、通気性に優れているのが特徴で、ラムズウールは、子羊から生後初めて採取される毛で作られています。

−カシミヤとウールの違いは何ですか?

カシミヤとウールとでは、1本の原毛の太さが違います。人間の髪の毛の太さが平均70ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)なのに対し、ウールの中でも最も細いメリノウールは15〜25ミクロン。そして、最も繊細なカシミヤの繊維は14〜16ミクロンです。

カシミヤとウールのもうひとつの違いは、希少性です。カシミヤ山羊1頭から採取できる繊維は、手袋や帽子を作るのには十分かもしれませんが、セーター1枚を作るためには10頭もの山羊からカシミヤを採取しなければならないのです。ウールについては、1頭の羊の毛から採取できる毛糸の量には大きな差がありますが、およそ1頭で4、5枚のセーターが作れるというのが妥当なところでしょう。

−カシミヤはウールよりも暖かいですか?

理論上は、中空で熱を逃がさない構造を持つカシミヤの方が、ウールより暖かいのですが、単純に比較することはできません。ジョンストンズ オブ エルガンのように、上質な繊維を革新的な方法で使用すれば、さまざまな重さや質感、厚み、仕上がりの製品を作ることができます。当社のカシミヤとメリノウールの製品は、寒い季節のものに限らず、軽量な重ね着アイテムや、涼しげな肌触りの薄く軽いストールなど、暖かい季節用のアイテムも作っています。

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