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JOURNAL

CRAFTSMANSHIP

化学物質の削減

「垂直統合型」の繊維製造とは、製品の構成要素を作るための各工程を、ひとつの工場内で行うことを意味します。ジョンストンズ・オブ・エルガンはスコットランドで唯一の垂直統合型工場として、製品の染色から紡績、織り、仕上げまでのすべてを一カ所で行なっています。そのため製造工程で何を使い、そして何を排出するのかを完全にコントロールできているのです。

当社の繊維は独自に設定した非常に厳しい基準で選ばれたものです。また、世界中から最高品質のカシミヤとウールを仕入れるだけでなく、デリケートな繊維と同じくらい環境に優しい伝統的な製法を採用し続けています。このように自社の敷地内ですべてを管理しているからこそ、各プロセスの動向を正確に把握することができるのです。

例えば多くのメーカーは安価で濃い色の繊維を購入し、より明るい色にするために強く漂白してから希望の色に染色しています。しかし当社は製造プロセスをすべて自社で管理しているため、最終的に目指している希望の色に近い繊維を選ぶことができます。つまり、漂白と染色を最小限に抑えることができるということです。漂白は環境に直接的な負荷をかけるだけでなく、繊維にも多大なダメージを与える可能性があります。漂白を極力行わないことは、より柔らかくて長く愛用できる製品を生み出す秘訣となっています。

私たちはスコットランドの軟水を使用することで、ウールやカシミヤの処理に使う化学物質を最小限に抑えています。ただし、化学物質の中には自然に発生するものもあるため排水を常に測定し、こうした化学物質の排出レベルを最小限に抑えるよう努めています。

有害化学物質排出ゼロを目指す「ZDHC」プログラムのメンバーである当社が扱う染料と化学物質は、すべてZDHCの承認リストに登録されています。国際環境NGOグリーンピースの「デトックス・キャンペーン」に呼応して2011年に設立されたZDHCは、世界の繊維、皮革、靴のバリューチェーンにおいて、環境負荷の高い有害化学物質の排出をゼロにすることを目指しています。

ZDHCプログラムの価値ある活動の一例には、繊維業界のサプライチェーンからAPEO(アルキルフェノールエトキシレート)を排除することが挙げられます。ほんの数年前まで、APEOはウールやカシミヤの洗浄 (精練) に広く使われていました。しかし当社ではZDHCプログラムの厳しい基準を採用して以来、ウールやカシミヤの精練にAPEOを使用していません。取引先の洗浄剤の開発と選択にも影響を与えたことで、繊維業界における幅広い分野からAPEOを排除できたと考えています。

化学物質の使用量削減は、環境問題への対応だけではなく、スコットランド製のカシミヤ産業における長年の極意にも起因しています。本来の柔らかさを持つカシミヤやウール製品は、スコットランドの軟水や何世代にもわたって受け継がれてきた技術、そして最高のテクノロジーを結集させてこそ生み出されるもの。我々の製品は美しい柔らかさが持続するだけでなく、長い時間をかけて衣服がより風合いを増していくのも特徴です。

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